開放型スピーカー利用でのイコライザー効果

いわゆる住宅街と異なり、那須の別荘エリアは大音響で鳴らせます。またここのリビングルームも天井高6mでリスニングポジションも10m位取れ、鳴き竜ばりの全6面木材の高共鳴エリアなので、バスレフポートで低音や遅延した残響を作るのでなく、樽スピーカーの後方開放音による部屋全体の鳴りを模索しています。高反応のウーファーやフルレンジスピーカー、スーパーツイーターからの直の音と、スピーカー箱ではなく後方開放の部屋の反響音をイコライザーやチャネルデバイダでバランスよく混ぜて仕上げたい所です。

YouTubeなどでも一畳位の板状の開放型スピーカーを鳴らしている画像や音声がありますが、どうしても中間音だけが目立っていて、正直プラスチックケースの古いラジカセみたいです。声量のある歌手の肉声やジャズのベースの艶やかな再現には結局、曲毎の積極的なイコライザー補正や、スピーカーの後方開放を変化させる事が結構有効で、また楽しくここでのオーディオの新しい楽しみ方にもなっています。

実際の聴感で各帯域の音に強弱は明らかながら、試しに測定値でも見てみました。イコライザーの1番下の帯の55HzをPCから正弦波で発生させ、実際のスピーカーの音をマイクで拾い周波数特性帯を表示させました。最初はFostex 18cmフルレンジの樽スピーカーのみ、真ん中はチャネルデバイダとアンプ経由の30cmのウーファーを加えたもの、最後は元の音源の55Hz部分をイコライザーで増強したものです。

同様な効果は高音域でも確認できました。ターゲットの周波数近傍の音圧も一緒に増えているのは、真空管イコライザーの為なのか、周波数特性を表示するソフトウエアの回帰式の影響なのか、信号線上のバックグラウンドの増幅の為かは不明ですが、追々調べていきたいと思います。

いずれにしても今回のイコライザーによる周波数別のメリハリと、後方開放状況の制限(吸音材や穴の開閉で対応)で音楽の印象はかなり変えられる様です。

最近楽曲ではわざと歪み音を混ぜ平坦さを狙ったり、逆に一つ一つの音や呼吸音にまで細やかに気を配ったアレンジが増えてきています。また同じ音源の過去のリマスターでもハイパスやローパスをなくして今までない音が聞こえるようになったりもしています。

いい音への追求には高額オーディオでなくても、まだまだやれる事がありそうです。楽しみです。

真空管イコライザー用 檜ケース

先日作った真空管イコライザーのブリキのケースは、いかにも秋葉原で売っている自作用オーディオケースに入っている凝凝オーディオマニア感はあります。しかしながら自作の太鼓スピーカーにはマッチせず、檜のケースを作って入れる事にしました。15mmの檜の無垢材をアリ組みで箱にし、蜜蝋で塗って仕上げました。良くオーディオは見てくれも大事と言われます。自作するなら箱まで拘りたいものです。

今回の取り組みは雑音への影響が大きいPCを経由させない事も狙いでした。そこで PCではなく、Amazon Fire Stickからの取得したAmazon musicのデジタル音声をHDMIケーブル内から分離させる事とULTRA HDに対応したDACでアナログ分離する為に、ELEVIEWのHDMI分離機を導入しました。毎度の中華製なので数千円で済みました。HDMIを4チャンネル切り替えられ、5.1や7.1chのソースも使える様ですが、今回は真空管イコライザーを使う為、2chアナログでシンプルに送出します。画像はそのままTVに出されるので、Prime Videoの映画もハイレゾDACやイコライザー経由になります。

真空管式イコライザー

植木鉢格納の30cmウーファーを活かすために、真空管式のグラフィックイコライザーを作りました。これまではPC上のソフトウェアイコライザー(EQ)を使っておりましたが、PCのDACに依存する事、現在のPCの経由の音が今一つという事もあり、外部DAC後のアナログ信号に対し5分割された周波数事に増減を加える事にしました。月並みな表現ながら、ボーカルはしっとり温かみが増した気がします。

真空管やケースもセットになっているキットなので、全く難しくありません。単管ながら、内部は双極でステレオ信号をそれぞれコントロールできます。真空管アンプの完成メーカーとしても有名なLUXMANがこんなに安く手に入りご機嫌です。